更年期の肌トラブルとは?
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更年期の女性は、女性ホルモンや身体機能の影響でさまざまな肌トラブルを引き起こします。
更年期に生じやすい肌トラブルは以下の通りです。
・シワ、シミ、たるみ
・肌の乾燥
・敏感肌
肌の老化を目立たせるシワ・シミ・たるみは、毎日ケアしていても改善が難しいと感じる方が多いのではないでしょうか。
これらの肌トラブルは更年期に生じやすく、大きなストレスとなってしまいます。
更年期になると乾燥肌になってしまう方も多い傾向にあります。
また、これまで敏感肌でなかったとしても、突然敏感肌になってしまうケースもあります。
今まで問題なく使っていた化粧品で肌が荒れるようになった…ということも少なくありません。
更年期の肌トラブルの原因は?
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更年期の肌トラブルの原因は大きく分けて3つあります。
それぞれの原因を見ていきましょう。
女性ホルモン(エストロゲン)の減少
日本人女性の閉経は平均して50歳前後だと言われています。
閉経前になると、卵巣の機能が次第に低下し、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が大きく低下します。
エストロゲンには体を良好に保つ数多くの機能が備わっていますが、なかでも肌への影響が大きいホルモンです。
エストロゲンの機能は以下の通りです。
・皮膚細胞の増殖を促す
・肌のターンオーバーを促進する
・セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸を合成する
肌は一定周期で生まれ変わり、不要なものを排出するターンオーバーを繰り返しています。
エストロゲンはターンオーバーの促進にも大きく関わっていますが、そのエストロゲンが低下することでターンオーバーが乱れやすくなり、肌トラブルの発生につながってしまうのです。
また、セラミドやコラーゲン・ヒアルロン酸は、肌の水分保持機能に関わっています。
エストロゲンが減少すれば、セラミド・コラーゲン・ヒアルロン酸の合成が減少し、肌が乾燥しやすくなるのです。
加齢による肌のバリア機能低下
肌の角層には、水分を蓄えながら、乾燥や外部の刺激から肌を守る「バリア機能」が備わっています。
しかし、加齢の影響で肌の皮脂分泌や発汗機能が低下することで、このバリア機能が正常に働かない状況を引き起こします。
皮脂や汗の分泌が低下することに加え、バリア機能が低下することで、乾燥肌や敏感肌につながってしまうのです。
長期間の紫外線ダメージ
紫外線は、肌への外部刺激が大きいものとして知られています。
紫外線を浴びる期間が長ければ長いほど、肌へのダメージは大きくなってしまいます。
紫外線のダメージは、肌のターンオーバーを乱し、肌の老化を促進してしまうのです。
また、長年紫外線を浴び続けることで、シミなどの色素沈着を引き起こすメラニン(色素)が過剰に生成されます。
通常、メラニンは肌のターンオーバーで排出されますが、ターンオーバーが乱れがちな更年期になると体内にメラニンが蓄積し、シミを作ってしまうのです。
更年期の肌トラブルの対策
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更年期の肌トラブルの対策は、大きく分けて3つあります。
1)保湿をする
2)紫外線対策をする
3)生活習慣を整える
乾燥肌になりがちな更年期は、保湿に力を注ぎましょう。
お風呂上がりなどの乾燥しやすい場面では、できるだけ早くボディクリームを塗ることがおすすめです。
敏感肌を引き起こす方が多いため、刺激の少ない化粧品を選択することも重要です。
紫外線をできるだけ避けるように対策を講じましょう。日焼け止めの使用はもちろんですが、日傘や帽子などを活用することも大切です。
また、肌を良好に保つために食生活や睡眠時間など生活習慣には気を配る必要があります。
更年期によって体での生成が難しい栄養素を規則正しい食事から補うことが大切です。
睡眠時間の減少は、肌のターンオーバーを乱す原因にもなるため、注意が必要です。