入浴や洗顔のあとに肌がつっぱるなど、乾燥肌に悩まされている女性は少なくありません。
乾燥肌は、かゆみやあかぎれを起こすだけでなく美肌にとっても悪影響を及ぼします。
今回は、肌が乾燥する原因と、乾燥によって引き起こされる肌トラブルについて詳しく解説します。
肌はどうして乾燥する?
人間の肌の乾燥は、角質層のバリア機能の乱れが原因で引き起こされます。
人間の肌はさまざまな層が重なって互いに役割を果たしています。特にもっとも外側の角質層にはバリア機能があり、肌の水分を蒸発させずにとどめておくと同時に、肌の内側を外部の刺激から守ります。
しかし、何らかの原因で肌のバリア機能が乱れると、角質層の働きが悪くなり、肌の内側に保たれていた水分が蒸発してしまいます。
この、肌の内側の水分が蒸発してしまっている状態が、乾燥肌です。
乾燥肌の原因5選
角質層のバリア機能が乱れる原因は大きく分けて5つあります。
ターンオーバーの乱れ
通常人間の肌は新陳代謝を繰り返します。角質層も例外ではなく、常に新たな細胞が外側に出ていることでバリア機能を保っています。
しかし、ストレスを受けたり生活習慣が乱れたりすると、肌のターンオーバーも乱れてしまい、本来内側に止めておくべき水分が蒸発しやすくなってしまいます。
空気の乾燥
本来、人間の肌にはある程度まで環境に適応する能力があります。そのため、自然の範囲内であれば、外気が乾燥しても肌は体内から水分を補給するなどしてうるおいを保ちます。
しかし、エアコンが効いた室内では、肌が体内から水分を補給する以上に肌の水分が空気中へと逃げてしまい、乾燥肌の原因となります。
肌への物理的ダメージ
紫外線や擦りすぎ、高い温度のお風呂に入るなど、肌に物理的なダメージを与えることによってもターンオーバーは乱れてしまいます。
また、洗浄力の強いせっけんやボディーソープを用いても肌の表面は傷ついてしまいますから注意が必要です。
栄養不足
ビタミンBは肌のうるおいを保つために大変重要な働きをしている成分です。
乱れた食生活により体内の栄養が不足すると、肌のターンオーバーは乱れやすくなりバリア機能が低下します。
加齢
年齢を重ねていくうちに、肌の保水機能は下がってゆく傾向にあります。加齢に伴って、セラミドに代表される肌の保湿成分が減少してゆくことが原因です。
あなたの肌トラブル、「乾燥」が原因かも?
乾燥によって引き起こされる肌トラブルはさまざまですが、特に美容に関わるもののなかで代表的なものとしては以下の4つが挙げられます。
・大人ニキビ
・黒ずみ毛穴
・たるみ毛穴
・シワ
ニキビや黒ずみ毛穴は一見脂性肌のトラブルに見えますが、実際は乾燥が原因の場合も少なくありません。
肌が乾燥しバリア機能が低下すると、外部の刺激から肌を守ろうとし皮脂が通常より多く分泌されます。
結果的に肌の上で行き場をなくした皮脂が詰まってニキビの原因となったり、毛穴に詰まって黒ずみとなったりするのです。
また、肌の水分量が少なくなると肌のハリが低下し、毛穴がくぼんだように目立つ現象も起こります。俗に「たるみ毛穴」と呼ばれる肌トラブルの原因です。
乾燥した肌は弾力を失います。その結果、一度できたシワがもとに戻らず深く刻まれてしまう現任にもなりえます。
うるおいは美肌の第一条件!
肌の乾燥は、かゆみやあかぎれなどの物理的な肌トラブルだけでなく、美容の大敵とも言えるトラブルを引き起こしがちです。
最近は一年を通してエアコンが稼働している職場も珍しくなく、通年での乾燥ケアが重要になってきています。
自分に合ったスキンケアを丁寧に行い、肌へのダメージを最小限に抑え、適切に栄養を摂取することで肌のターンオーバーを保ちましょう。