アンチエイジング業界では、しばしば「カルノシン」という成分が話題になります。
しかし、カルノシンという成分とその効果についてははまだ広く知られていないのが現状です。
今回は、まだ一般的な認知度の低いカルノシンについて、その成分や効果的な摂取方を解説します。
そもそもカルノシンとは?
カルノシンとは、アミノ酸の一種です。イミダゾール・ジペプチドとも呼ばれています。
カルノシンは哺乳類や魚類の体内にも存在している成分です。人間の体内では、主に脳や筋肉、神経組織に高濃度で存在しています。
カルノシンは、人間の脳にも多く含まれています。
人間の脳は多くのエネルギーを必要とし、人体の生命活動の中枢ともいえる部分です。
脳の活動を支えている成分であるカルノシンは、私たちの生命活動を支えるうえで非常に重要な物質であると考えられています。
またこのカルノシンは、加齢とともに減少することが研究により明らかになっています。
つまり、健康的な生活を送るためには加齢とともに減少していくカルノシンを何らかの形で摂取する必要があるのです。
カルノシンには糖化防止・酸化防止効果がある?
カルノシンには、糖化防止・酸化防止作用があるとされています。これは具体的にどのような作用なのか説明します。
私たちの身体のなかでは、加齢ともなってたんぱく質の糖化や酸化が起こります。
たんぱく質が糖化・酸化すると、全身の筋肉や皮膚、髪などに悪影響を及ぼします。これが一般的に言われる「老化」の現象です。
カルノシンを摂取すると、体内でカルノシンとたんぱく質が結合します。
すると、カルノシンと結合したたんぱく質は糖化・酸化することがなくなるのです。
結果的に筋肉や皮膚、髪などへの影響がなくなり、「老化」が防がれるというわけです。
つまり、カルノシンはアンチエイジングに大変有効な成分なのです。
カルノシンを効果的に摂取するには?
日常生活の中で効果的にカルノシンを摂取するためには、食事に気を付けることが肝要です。
カルノシンは、主に豚肉や牛肉に含まれています。
また、カルノシンと非常に類似した成分と効果を持つ「アンセリン」という成分も見逃せません。
鶏肉にはカルノシンとアンセリンがどちらも含まれているほか、マグロやサケなどの魚にはアンセリンが豊富に含まれています。
アンチエイジングのためには、肉や魚を適度にバランスよく摂取することが大切なのです。
何らかの事情で肉や魚を摂取できない方は、カルノシンをサプリメントで補うこともできます。
アンチエイジング効果を得るためには、カルノシンを1日1,500mgから2,000mg程度摂取する必要があります。
サプリメントの成分表示をよく確認したうえで、必要量のカルニシンを摂取してください。
カルノシンを摂取する際の注意点
食べ物やサプリメントからカルノシンを摂取する際には、注意したいポイントがあります。
カルノシンにはミネラル成分の吸収を抑制する作用があるのです。
そのため、カルノシンと同時に亜鉛や鉄分といったミネラル成分を摂取すると、ミネラル成分が無駄になってしまう可能性があります。
そのため、カルノシンと亜鉛・鉄分のサプリメントを同時に摂取するのは避けたほうが賢明です。
カルノシンで老化を防ぐ
カルノシンの抗酸化作用と抗糖化作用は、アンチエイジングに役立ちます。
カルノシンを効果的に摂取するためには、肉類を摂取したり、サプリメントを活用したりすることが重要です。
皆さんがカルノシンの成分を有効活用して、さらにアンチエイジングの効果を底上げしてくださることを願っています。